3D Gaussian Splatting(3DGS)
現実空間を仮想空間に再現する3D再構成技術の一つである.
3DGSには(1)観測データから仮想空間を構成する再構成過程と(2)仮想空間を用いて任意視点からの画像を生成する描画過程の2つの過程がある.
1. 再構成過程では,仮想空間上に多数のぼやけた楕円体(3D Gaussian)を配置することで現実空間を再現する
2. 描画過程では,画像面に仮想空間上の3D Gaussianを投影(Splatting)することで画像を生成(レンダリング)する
他の3D再構成技術との違い
table:3DGSと他の3D再構成技術の比較
360度画像 フォトグラメトリ NeRF 3DGS
任意方向の閲覧 〇 〇 〇 〇
自由な視点移動 × 〇 〇 〇
特徴の無い構造/反射 〇 × 〇 〇
リアルタイムレンダリング 〇 〇 × 〇
各手法の課題(×)
360度画像:撮影位置から動くことができない
フォトグラメトリ:特徴の無い構造や反射などを再現できない
NeRF:レンダリングでニューラルネットワーク推論を行うため,時間がかかる
詳細な再構成手順
1. 多視点画像の収集
空間を様々な位置・角度から撮影した画像を準備
2. カメラ推定・3DGS初期化
多視点画像からカメラ位置を推定(Cf. Structure from Motion(SfM))
多視点画像とカメラ位置から大まかな3D Gaussianを作成
3. レンダリング
3D Gaussianを入力画像面に投影して画像を生成
4. 3DGSの最適化
生成画像(再構成結果)を入力画像(正解)に近づけるように3DGSを最適化
具体的には,画像差分や類似度などの目的関数を用いてGaussianのパラメータを調整(勾配降下法)
※最適化と同時に,3D Gaussianを適切に分割する手法(Adaptive Density Contorol(ADC))を用いて,再現精度を高めるように3D Gaussianの密度を補正する処理も行われる.
サービス例
LumaAI:サーバ処理による物体・空間の再構成
Scaniverse:ローカル(スマホ)処理で物体・空間の再構成
Arrival Space:メタバース構築プラットフォーム
撮影のコツ
カメラの解像度を上げる
動画時間を長くしすぎない
参考
【初心者向け】スマホ3Dスキャンマスターガイド|iwama
3DGaussianSplattingとFacTransFullbodyのお話|ArcanaMfg
Scaniverseの3D Gaussian splattingて結局のところどうなのさ|ソウ
トピックス/メタバースプラットフォーム「Arrival.space」で広がる、新しい旅のカタチ/スタジオザンビ